女性 起こる


あなたの妻または恋人が、突然、怒りだしたり、不機嫌になることありませんか?

おそらく、自分が何か悪いことをしたから、怒りだしたり、不機嫌になったのではないかと思う方も多いかと思います。

ところが、あなたに何の落ち度もなく、月1回、突然人が変わったように怒りだしたり、不機嫌になるのは、PMS(月経前症候群)かもしれないというのです。

PMS(月経前症候群)とは、月経(生理)予定日の約1週間~3日前になると、心身が不安定になる症状のことで、月経(生理)になると元の状態に戻ります。

これには、月経(生理)周期による女性ホルモンの分泌の変化が関係していました。

ここでは、「PMS(月経前症候群)の症状」「PMS(月経前症候群)が起こる原因」「PMS(月経前症候群)に悩んでいる妻や恋人への対応」「PMS(月経前症候群)の対策」についてお話していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

PMS(月経前症候群)は、約3人に1人が悩み、多岐にわたる症状

このPMS(月経前症候群)に悩む女性は、約3人に1人だといわれています。

ちなみに、PMS(月経前症候群)に悩む女性は、「嗜好品(タバコ・お酒・コーヒーなど)の摂取量が多い人」「神経質・几帳面な性格の人」に多いとのこと。

そして、PMS(月経前症候群)は、身体面や精神面にさまざまな症状を引き起こします。

以下のグラフは、青年期女性における月経前症候群(PMS)の実態について による調査結果です。


PMSで主に出る症状
参照元:青年期女性における月経前症候群(PMS)の実態について


PMSで主に出る症状の割合は、以下のとおりです。

  1. 気分がイライラする
  2. 不安である
  3. 突然、悲しくなったり、涙もろくなる
  4. うつ状態がつよく、自分を責め絶望的になる
  5. 怒りっぽくなり、対人関係がまずくなる



身体面に出る症状の割合
参照元:青年期女性における月経前症候群(PMS)の実態について


身体面に出る症状の割合は、以下のとおりです。

  1. お腹が苦しい、不快感がある
  2. 胸がはる
  3. 首・肩がこる
  4. 手や足がむくむ



精神面に出る症状の割合
参照元:青年期女性における月経前症候群(PMS)の実態について


精神面に出る症状の割合は、以下のとおりです。

  1. 疲れやすい
  2. 全くやる気が出ない
  3. 自分の感情をコントロールできない
  4. 勉強・趣味・友人関係に興味がなくなる



これらのことから、PMS(月経前症候群)の期間は、身体面と精神面に不調をもたらしていることがわかりました。

なぜ、月経(生理)前に、このような症状が出てくるのでしょうか?

これには、月経(生理)前に起こる女性ホルモンの分泌の変化が関係していました。

PMS(月経前症候群)が起こる原因

なぜ、PMS(月経前症候群)が起こるのでしょうか?

まずは、PMS(月経前症候群)と関係が深い月経(生理)についてお話していきます。

1.月経(生理)の仕組み

女性には、月経(生理)周期があり、エストロゲン(卵胞ホルモン)プロゲステロン(黄体ホルモン)などの女性ホルモンが分泌され、妊娠できる準備を整えます。

※月経(生理)周期とは、月経の始まった日から、次の月経が始まる前日までのことで、25~38日の周期。

※女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の働きは以下のとおりです。

  • エストロゲン(卵胞ホルモン)
  • 「女性らしい体を作る」「妊娠に備えて子宮内膜を厚くする」働きをする。

  • プロゲステロン(黄体ホルモン)
  • 子宮内膜受精卵が着床して発育しやすい環境を作る。



以下の図は、月経(生理)周期と女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の分泌量の関係です。


月経周期と女性ホルモンの分泌の関係


月経(生理)周期には、卵胞期(増殖期)・排卵期・黄体期(分泌期)・月経がある。
そして、各々で以下のようなことが起こっています。

  • 卵胞期(増殖期)
  • 卵胞刺激ホルモンの分泌によって、子宮の卵巣を刺激し、卵胞を成熟させる。
    卵胞が成熟するとともに、エストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌され、子宮内膜を厚くしていく。

  • 排卵期
  • エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌がピークを迎えると、黄体化ホルモンを分泌し、卵胞から卵子が排出される。

  • 黄体期(分泌期)
  • 卵子が排出された後の卵胞は黄体に変化する。
    この黄体から、プロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌され、さらに子宮内膜を厚くし、受精卵の着床の準備を整えます。
    PMS(月経前症候群)は、この黄体期(分泌期)に起こる。

  • 月経
  • 妊娠しなかった場合は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が減少。
    厚くなっている子宮内膜がはがれ落ち、月経(生理)として血液と一緒に排出される。



上記のことから、月経(生理)周期は、さまざまな女性ホルモンが分泌され、妊娠の準備をしていることがわかりました。


それでは、PMS(月経前症候群)が起こる原因についてお話していきます。

2.PMS(月経前症候群)が起こる4つの原因

PMS(月経前症候群)が起こる主な原因は、以下の4つです。

  1. 女性ホルモンの急激な増減
  2. 排卵後は、妊娠の準備のために、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が増え続けます。
    しかし、妊娠できなければ、妊娠の準備をしなくてよくなるため、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が減少します。
    この急激なホルモンの増減によって、自律神経や視床下部がコントロールできなくなり、身体や精神が不安定となる。

  3. セロトニンの減少
  4. セロトニンとは、脳内で分泌される脳内物質で、幸せホルモンともいわれている。
    このセロトニンは、「頭をスッキリさえた状態にする」「心を安定させてくれる」「自律神経のバランスを整えてくれる」働きがある。
    月経(生理)前に女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが急激に減少することで、セロトニンも混乱し、減少してしまう。
    その結果、精神的に不安定となる。
    また、ストレスが原因の場合もあります。

  5. 血糖値の低下
  6. 月経(生理)前は、プロゲステロンの影響で、血糖値を下げるホルモンであるインシュリンの働きが弱くなる。
    ※インシュリンとは、血液中の血糖(ブドウ糖)の濃度を一定に保つ働きのあるホルモン。
    その結果、大量のインシュリンが必要となり、急激な血糖値の低下をまねき、精神的に不安定となる。

  7. 鉄分不足による貧血
  8. 月経(生理)前、子宮まわりに血液が集まることで、脳への血液の供給が少なくなる。
    その結果、「立ちくらみ」「ぼーっとしてしまう」「イライラする」などの症状が出ます。
    この症状は、一般的な貧血の検査では測れない貯蔵鉄の数値が低い「潜在性鉄欠乏症貧血」の人に多くみられる。



これらのことから、女性は、25~38日ある月経(生理)周期の中で、女性ホルモンの分泌の急激な変化が、PMS(月経前症候群)を引き起こしていることがわかりました。

一方、男性には、このようなホルモンの急激な変化はありません。

つまり、常に身体面と精神面で安定しているアナタが、PMS(月経前症候群)によって、身体面と精神面でつらい女性(妻や恋人)を自分に関係ないと放っておくのではなく、一緒に対策を考え、支えてあげることが大切なのではないでしょうか?


それではいったい、PMS(月経前症候群)で悩んでいる女性(妻や恋人)に、どう対応すればいいのでしょうか?

PMS(月経前症候群)に悩んでいる妻や恋人への対応

手をつないでいる男女


まず、男性もPMS(月経前症候群)について勉強し、理解した上で対応しなければいけません。

そうしなければ、なぜこのような対応をしなければいけないのか納得できず、ストレスをためてしまいます。

また、PMS(月経前症候群)でない時に、妻や彼女とPMSの特徴や期間などについて話し合いをしておきましょう。
※話し合いは、妻や彼女の月経(生理)が始まってから排卵までの間がベスト。(この期間は、妻や彼女の頭が冴えています。)

それでは、PMS(月経前症候群)に悩まされている妻や彼女への対応は、以下のとおりです。

  • PMS(月経前症候群)期間中の妻や恋人からケンカを売られても買ってはいけない。
  • これは、PMS中の妻や彼女は、感情で攻撃してくるため、理論で対抗すると余計に悪化してしまうからです。
    ※男性は、本能的に理論的な話をしてしまう。
    そのため、妻や恋人の話をとことん聞いてあげることが大切です。

  • 日常からコミュニケーションやノンセクシャアルなスキンシップを欠かさない。
  • 日頃から、妻や恋人に愛情表現を欠かさないようにしましょう。
    何もいわなくても、しなくても大丈夫だと思ってはいけません。
    女性にとって、優しく包み込まれたり、受け止められることが大切なのです。

  • 家庭がある場合は、家事や育児を手伝う
  • PMS(月経前症候群)の時期は、身体的も精神的もきつい状態です。
    あなたが、家事や育児を手伝うことによって、負担を減らしてあげましょう。
    ただし、怒らず、できるだけ妻のいう通りに手伝うことがポイントです。

  • 妻や恋人が一人で過ごせる時間を作る。
  • PMS(月経前症候群)の時期は、人と会うことにストレスを感じてしまう。
    そのため、一人でリラックスできるを時間を作ってあげましょう。
    例えば、「PMS(月経前症候群)期間中は、デートをしない」「一人で、ショッピングや美容室などに出かけてもらう」など



上記のことをアナタが実践しても、なかなか大変ではないでしょうか?

そのため、妻や恋人にも、PMS(月経前症候群)を軽減する対策をしてもらわないといけません。

それでは、PMS(月経前症候群)の対策についてお話していきます。

PMS(月経前症候群)の対策

女性 教える


ここでは、「PMS(月経前症候群)を軽くする対策」と「PMS(月経前症候群)期間の対策」に分けてお話していきます。

1.PMS(月経前症候群)を軽くする対策

PMSを軽くする対策は、以下の5つです。

①基礎体温表と日記を付けて、自分のPMSの時期と症状を把握する。

朝起きた時に、体を動かさない状態で、婦人体温計で検温します。
検温した結果を基礎体温表に記入していく。
※基礎体温表は、「インターネットで検索してダウンロード」「スマートフォンのアプリ」があります。
また、備考欄にその日の体調、気分や出来事も書き込む。
このように記録することで、PMS(月経前症候群)が出る期間や症状を把握できると、自分をコントロールしやすくなります。
また、この記録を見ることで、自分自身が安心するようです。

②PMS(月経前症候群)の症状が重い場合は、女性外来や婦人科を受診する。

PMS(月経前症候群)の症状が重い場合は、女性外来婦人科での受診をオススメします。
これは、専門家に相談することで、PMS(月経前症候群)の原因がわかるからです。
初めて受診する場合は、上記の基礎体温表(約3ヶ月分)を持っていくと、診察がスムーズに進みます。

③バランスの良い食事をこころがける

1日3食を規則正しく食べることが大切です。

その他、気を付ける飲食物は、以下のとおりです。

  • アルコールやカフェインを控える。
  • アルコールは、疲労・頭痛・気分の落ち込みを悪化させる。
    また、カフェインは、不安感や胸の痛みを悪化させる。

  • むくみの原因となる塩分を控える。
  • 甘い物を控える。
  • 栄養を摂る
  • とくに、ビタミン(ビタミンE・ビタミンB6)やミネラル(カルシウム・マグネシウム)を摂取する。


④適度な運動をする。

有酸素運動(ヨガ・エアロビクス・ランニング・ウォーキング・水泳・サイクリングなど)がオススメ。

⑤ストレスをためない

アロマテラピー・マッサージ・音楽を聴くなど自分に合ったストレス解消法で、リラックスしましょう。

また、質の良い睡眠を取ることも大切です。

⑥体を温める

生理前は、体が冷えやすくなっているので、体を温めるようにしましょう。

その場合は、子宮に近い部分を腹巻きやカイロで温めると効果的です。

2.PMS(月経前症候群)期間の対策

まず、基礎体温表と日記を付けて、自分のPMS(月経前症候群)の症状と期間を把握します。

その上で、以下の対策をしましょう。

①PMS(月経前症候群)に入る前の対策

PMS(月経前症候群)に入る前の対策は、以下のとおりです。

  • PMS(月経前症候群)の正しい知識を身につける。
  • 夫や彼に、自分のPMS(月経前症候群)の症状と期間を話す。
  • 夫や彼とPMS(月経前症候群)の期間について、どうするかを話し合っておく。
  • 例えば、「家事や育児の分担」「いつ、一人の時間を作るか」「夫や彼に言ってはいけない言葉(男性は、何気ない言葉でも傷ついてしまいます。)」など
    ※話し合いは、月経(生理)が始まってから排卵までの間にするのがベスト。(この期間は、頭が冴えています。)


②PMS(月経前症候群)期間中の対策

PMS(月経前症候群)期間中の対策は、以下のとおりです。

  • PMS(月経前症候群)の時は、一人で過ごす時間を作る。
  • 子供がいる場合は、1~2時間でも、リフレッシュする時間を作ってもらえるように夫に相談しておく。

  • PMS(月経前症候群)の期間中は、無理をしない。
  • PMS(月経前症候群)の期間中は、「やる気がでない」「ミスをしがち」「些細なことにイライラしがち」です。
    自分を責めないで、無理をせず、夫や周りの人に手伝ってもらうようにしましょう。
    男性は、感謝の言葉とほめられるといい気分で手伝ってくれます。
    ただし、自分のやり方と違っても、怒らないようにしましょう。

  • 重大な決断は、月経後に行う。
  • PMS(月経前症候群)の期間は、感情的になっていることが多く、判断を誤りがちです。

  • 子供がいる場合は、子供をコントロールすることをあきらめる。
  • 子供が、自分の思い通りに動かず、イライラしてしまいます。
    子供は、コントロールできないものと認識しておくと、あまりストレスがたまりません。
    また、子供を叱る時は、子育て方針に従って叱りましょう。
    ※事前に、夫婦で子育ての方針(どんな時に怒るなど)を決めておきます。



いかがだったでしょうか?

女性には、月経前にPMS(月経前症候群)という症状が出るなんて知りませんでした。

そういえば、彼女も1カ月に1回小悪魔みたいに変わる時がありました。

これが、もしかしたら、PMS(月経前症候群)かも・・・

これから、PMS(月経前症候群)についてよく勉強し、理解を深めていこうと思います。

そして、いつか彼女とPMS(月経前症候群)について、話し合わないといけませんね。

その時、PMS(月経前症候群)の期間中は、どう対応すればいいのかも聞いておかないと!

ぜひ、あなたもこの記事を参考に、PMS(月経前症候群)について理解を深めてくださいね!




※今回の記事は、下記の書籍とWebページを参考にさせていただきました。



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最後まで読んで頂きありがとうございます。
あなたの妻または恋人が、1カ月に1回人が変わることありませんか?
これは、もしかしたら、月経周期に伴う急激なホルモンの増減によって起こるPMS(月経前症候群)かもしれません。
PMSの期間中の女性は、精神面と身体面につらい状態です。
そのため、アナタが、一緒に対策を考え、支えてあげることが大切です。
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